あやと

オーロラの彼方へのあやとのレビュー・感想・評価

オーロラの彼方へ(2000年製作の映画)
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存在しなかった未来ヘ
切望しても叶わない未来、そんなものがもし手に入るなら

オーロラの出現、親父と無線機での会話で、三十年の時を超え、失った時間を取り戻す
前半で親父が生き延びてしまい、これで話終わりかと思いきや、重厚なSFサスペンス

もっと家族との時間を大事にしなきゃと思う

いくつかの時が交差する場面、スローモーションでコマを行き来して運命の瞬間を固唾を飲んで見守る ちょっと多用し過ぎな気がしないでもないけど、タイムパラドクスを一つ一つ二人で乗り越える姿が全て赦してくれる
親子の絆というべきか、ただただあなたがいる時間へ、という真摯な思いが涙腺を揺さぶる

この作品、カメラの視点一つ一つに意味を持たせていて、無駄を感じさせないかつVFXが浮かないよう通常のカメラの比重を軽くしてバランスが取れているのがすごい
脚本なのか監督なのか、何にしろ結果的に隠れた名作感ある
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