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魚影の群れのmiwachanのレビュー・感想・評価

魚影の群れ(1983年製作の映画)
4.3
相米慎二が初めて重厚な人間ドラマに挑んだ1983年の作品。「ションベンライダー」と同じくクレーンを駆使した長回しや、ケンカシーンのバックで唐突に点火する花火等、相米節は健在。しかしこの映画は本当にマグロを体一つで釣り上げてしまう緒方拳の説得力、というか過剰さで成り立っている。「ポンヌフの恋人」などと同じく、頭がおかしいんだけど、確かに奇跡が写っている映画だ。夏目雅子や佐藤浩市の演技にも色褪せない輝きがある。実は相米慎二の凄さが一番伝わりやすい作品なのでは。
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