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冷飯とおさんとちゃんのyusukepacinoのレビュー・感想・評価

冷飯とおさんとちゃん(1965年製作の映画)
3.7
山本周五郎原作の人情劇。田坂具隆監督の確かな演出による3話構成のオムニバス。
映画自体は3時間程あるがそれぞれ約1時間と見やすくはなっている。
3話はそれぞれタイトルそのままに『冷飯』、『おさん』、『ちゃん』である。
カラーの異なる作品全てに主演し、演じ分ける中村錦之助。相手となる女優が入江若葉、新珠三千代、三田佳子、森光子といった豪華な面々でかなり見応えがあった。
男と女の業とは。



1話目は四男坊は冷飯と呼ばれ、長男との扱いの違いに開き直っているようにも見える主人公がすれ違った女性に一目惚れする。
2話目は惚れ合う仲にありながら女の口から出た知らない男の名。男にだらしない妻を置いて旅に出る道中知り合った女と話す内に妻が恋しくなる。妖艶な三田佳子の女って嫌だわが印象的。
3話目は火鉢職人とその家族の話。時代は変わり職人気質の人ほど貧乏する。良い話があってもそのプライドが許さない。しかも酒飲みときて家族の暮らしは楽ではない。そんな男にも明るくなる出来事が。
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