三四郎

エイプリルの七面鳥の三四郎のレビュー・感想・評価

エイプリルの七面鳥(2003年製作の映画)
1.0
パトリシア・クラークソン目当てで観たが、正直、苦手な映画だった。
有色人種を善人として描き、白色人種を自尊心の塊のように描いていたが、それがどうも気に食わない。脚本・監督が同一人物でしかも白人故に、なんだか白人の自己反省的な説教映画に付き合わされている感じがした。

ヒロインのエイプリルを支える優しい彼氏は黒人で、彼女の料理を手伝ってくれる心優しい人達も黒人の老夫婦と黄色人種(中国人)の家族。
それに、エイプリルが七面鳥をオーブンで焼いている間、中国人家族に話す物語は、アメリカ大陸への白人入植とインディアンの昔話。

この昔話をエイプリルは3度語り直すが、たしか1度目は「インディアンが住んでた土地に白人がやってきた」とシンプルに言い、2度目は「インディアンの土地を私たち白人が奪って…」のように表現が辛辣になり、3度目は「インディアンも白人もお互いを必要としていたの」的な感じになった気がする。エイプリルは母との確執をこのインディアンと白人の昔話に仮託して話していたのかもしれないが、なんだかこの語り口が気に入らなかった。
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