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花火降る夏のyontanuのレビュー・感想・評価

花火降る夏(1998年製作の映画)
3.8
香港映画史探求にて

フルーツチャンの香港返還三部作、の一つ
久しぶりにフルーツチャンらしくって、
THE、私たちの知ってる香港!てロケ地がたくさんですごく楽しかった

名前ほど甘くないフルーツチャンの映画には、国の不安定な香りとか、これからの不安の色が混ざったような画が続くのやけども、
その中にも忘れられない思い出もあったり、
前に進んでいく者、忘れられる者、
逃げてしまう者、と、それぞれの道を描いていく

返還が決まって、
『何度も上がってるのにまだ花火見るのかよ』
なんてどうでもいいような台詞や、
彼らの見ている視線なんかが、
説明がなくともその時の感情が見てとれてよかった

そんで久しぶりに若きサムリー観たら、
こんなに細かったのかー!とか、
かわいかったなー!とか、
こういう役やらせるとピカイチなんだよなー!なんて気持ちになって嬉しかった
(今のいい感じにおっさんになったサムリーももちろん好きやけどね!)

香港という場所が、あの時どう変わっていったのか、どんな気持ちでその時をみんなが迎えたのか、
今だからこそ余計、色々思う

これからも変わっていくだろう香港と、
変わらないでいてほしいけどと思ってしまう自分と
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