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昨日・今日・明日のnewのレビュー・感想・評価

昨日・今日・明日(1963年製作の映画)
3.8
妊娠中の女性は法を犯しても罪を免れるため、夫に頑張らせて妊娠し続ける主人公を描く「アデリーナ」。富豪の人妻の、若い青年との浮気の代償を描く「アンナ」美しい女性に溺れた神学生の顛末を描く「マーラ」。3章からなるオムニバス形式の物語。

「自転車泥棒」のヴィットリオ・デ・シーカのラブコメディ。
3章からなるそれぞれ環境も境遇も違う3組の男女を同じキャストを使って描く。
違った物語だが、男女の関係性はどれも似通っていて、男は欲望に忠実で分かりやすく、女は愛情深く気まぐれ。そして常に男が振り回される。男女の関係を、極限的にデフォルメしたらこんなもんだよと言わんばかりの構成になんだかクスッとしてしまう。全て同じキャストを使っているのにもそんな意図があるのかも。
コメディ作品でありながら、ローマの華々しい町並みから、貧困街の路地裏まで、人々の営みが浮き出てくるような写し方が印象的で、イタリアの情景を非常に大事にしている作品だと感じた。中々面白かった。
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