おたね

カールじいさんの空飛ぶ家のおたねのネタバレレビュー・内容・結末

カールじいさんの空飛ぶ家(2009年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ビビるほど良かった、普通に泣いた
ぶっ飛び設定や展開にフフフとなりつつ、あまりのハラハラドキドキ感に口が開いたまま見てた。イヌ好きのための映画でもあるwワヌは敵側にいても、確実に危機になると命の保証が確認できるのが安心どころw

色、スケール、アメリカの雰囲気、音楽、どれをとっても本当に素敵。2009年というのもあり、レンダリングがまだ少し写真の貼り付け感(写真ベースのペーパークラフトみたいな)が微妙〜にあるが、個人的にはそれもまたピクサーの歩みが見れて楽しいところ。

もちろん他の映画もアウトラインのデザインは綿密にされているけど、他に比べ、丸、四角を強調してるように見えた。歳をとって、多く背負ったり頑固になっていくにれ四角くなっていったおじいさんと、体も顔も、心もまるまると純粋な少年。お嫁さんも顔丸い。丸い風船と、構造体である家。
二周目序盤を見ながらこのレビュー書いてるが、一緒に住んでるときはおばあさん側に丸いもの、おじいさん側に四角いものがあり、独りになってから圧倒的画面の四角率が上がる・階段シーンではおばあさんの写真の額縁だけ丸いから、そうなんだろうな
おばあさんが亡くなって、風船を持って帰るじいさん、あまりにも切ない。

ウィリアムモリス調の家具も素敵!!

おじいさんが途中途中でおばあさんの思い出のあるものをたくさん守ろうと家の中を駆け回ったりするシーンもだけど、なにより家具を捨てて少年を守ろうとするシーンは泣かずにいられない。
私も両祖母が旦那をなくし、本当に家や家具一つ一つに思い出がありすぎて、抱きしめるみたいに毎日そこで住んでたけど、最近二人共引っ越しを決めて新しい環境に飛び出すことを決めたのが重なってしまった。
家って本当に大きな財産で住む以上の価値が大きすぎる。それを捨てるって、本当に難しくて大きなことよね。

少年の独白(?)パートも、英語で見たのもあり父親との関係性とか一回じゃ全部分からなかったけど、とにかくこどもという情報を全てはおそらくもらえていない・うまく言葉や気持ちを処理しきれない年頃ながら、葛藤したり深い悲しみを感じてることはわかった。
でも最後は二人がほんとうに仲良くなれているのが、こども映画の綺麗事などではなく、「ああほんとにこういう二人、いるよね、見たことある気がする」て感じで良かった。
私も昔良くしてくれた年配の方いた気がする。
補聴器の暗喩は正直分からなかったけど、多分二回目見たらわかるんだろう。

でもやっぱりキレキレのワヌギャグがたまらない
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