majimakira

男はつらいよ 奮闘篇のmajimakiraのレビュー・感想・評価

男はつらいよ 奮闘篇(1971年製作の映画)
-
シリーズ第7作。ミヤコ蝶々さん演じる寅の母がまたまた登場し、さくらと対面。そして、母から無様な恋愛沙汰をけちょんけちょんに言われた寅が、泣きながら飛び出した先で出会う、まるで妹のような女性。そこに生まれる情のやりとり。副題の通り、意地になって奮闘する寅だが、結局は彼の本来の優しさが、また誰かを癒すというかたちに結ばれる。寅の一見暴走めいた奮闘は、そうした温かな心に行き着くのがきっと自然なのだろう。尚、改めて観直すと、冒頭の越後の若者たち、並びに彼らを見送る家族の姿が、当時の時代や土地の背景を思わせるようなリアリティに溢れている。旧き良き邦画を訪ねる旅の魅力のひとつだ。
majimakira

majimakira