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フィラメントのtheocatsのレビュー・感想・評価

フィラメント(2001年製作の映画)
2.7
クリエイター辻仁成作品と予め知っていた事

及び中堅俳優陣の安定演技で好奇心と集中力を維持できたようなものかもしれない。

もう一つのトピックは女装写真作家の森村泰昌の出演。確か俳優ではなかったはずなのでどうかと訝っていたがまずまずの演技で少なくとも他の俳優陣の足を引っ張るような印象はなかった。というより見方を変えれば実は彼こそが本映画の隠れ主役といってもいい構成のように感じられた。
作家・辻仁成の森村に対するリスペクトはそれほど大きなものだったと推察される。

本ストーリーは斬新とは言い難いが陳腐とも言えず、だらだら冗長と感じながらも何となく最後まで見させられてしまった、それは最初に書いたことの影響であり、決して作品自体の魅力があったからというわけではない。

しかし、総じて細部への気配りも感じられたし新進クリエイターとしての気骨は十分発揮されたような気もする。
ただ視聴者の感情を大きく揺すぶるようなダイナミックさが欠けていたのは大きな不満として残る。

あともう一つ、2001年作とのことだがやたら映像のきめが粗かったのにはヤレヤレ・・と閉口。それは監督の何らかの拘りと思われるが、それにしてもきめが粗すぎたと個人的には思われた。

2.8の三ツ星
012104
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