スローモーション男

赤い矢のスローモーション男のレビュー・感想・評価

赤い矢(1957年製作の映画)
4.2
 サミュエル・フラーが撮った異色の西部劇。

 レビュー数が100もいってないほど、誰も観ていないが近くのTSUTAYAにあったので観てみました!

 面白いです!
 南北戦争終結の時代、南軍兵士だった白人男がインディアンのスー族たちに捕まったが、やがて仲間になる。
 『ダンス・ウィズ・ウルブス』のはしりみたいな映画。

 1956年の映画でまだハリウッドのヘイズコードがあったのに、暴力描写がスゴイ!
 矢が刺さった死体が大量に出てくるし、流血もしてる。
 あとエッチ描写もあって、ロッド・スタイガーとスー族の娘が裸でテントの中にいるシーンとか過激。

 白人たちの無慈悲さというか、理解を求めようと思ってもできない場合がある。
 クライマックスでのスー族と北軍兵士たちの戦いは、カタルシスがない残酷な戦いとして描いている。

 ラストシーンのテロップ演出も面白かったです。
 「この物語の結末は皆さんに委ねます。」