Toineの感想文

肉の蝋人形のToineの感想文のレビュー・感想・評価

肉の蝋人形(1933年製作の映画)
3.8
【お人形と溶解と古典好きのための映画】
同タイトルのリメイク(1953年版)を観たくてレンタルしたDVDが両面再生できるディスクでした!
ディスクA面に53年版、B面に本家33年版が収録されておりました。
凄い。再生前から謎の感動。

本家から観ておこうと思いB面から再生いたしました。
開始10分弱でクライマックス(放火、そして揉み合いからの火事)で笑った😂
えっ!めちゃめちゃ面白いじゃん!!

人体溶解に限らず人の形をしたものがメルティーに溶けてゆく描写が大好きなのでお約束の蝋人形たちの溶解シーンにきちんと時間が割かれていて萌えました♬
劇伴も怖いけれど綺麗な旋律が作品の雰囲気に合っていて非常に良きです。

あと遺体安置所の室内デザインがとても素敵でしたし1930年代の人々の髪型や服装も興味深かったです。
女性のファッションがエレガントでシルエットが美しいー!
かなりフォーマルですが今着てもかなりお洒落だと思います。
紳士は屋外で帽子を被るのが流行りというかマナーだったのかな?

ストーリーは細かい部分に粗さはあるものの、人間の汚さ、裏切りや闇堕ち、猟奇的発想などなど個人的に大好きな成分で構成されていました。
しかもホラーでミステリーだし。
独特のおどろおどろしさに江戸川乱歩先生みを感じる作風でございす。
ということは行き着く先は滅びの美学。
実に素晴らしいなと思いました。

ディスクA面の53年版の感想文は次回投稿いたします。