芹沢由紀子

飼育の芹沢由紀子のレビュー・感想・評価

飼育(1961年製作の映画)
2.7
なんで観ようと思ったのか・・・大江健三郎が芥川賞をとった短編小説の映画化で、大島渚が監督しているし、三國連太郎主演という豪華な誘惑にフラフラしたんだと。期待値が高すぎた。

古い作品なので、とにかく観ずらい。モノクロだし人物の見分けがつかない。
録音も聞きとれないから、日本語字幕を付けてほしい。
こういうのはたくさん見たら慣れて楽しめるようになるのだろうか。

内容は、まあ、そこそこセンセーショナルで分かりやすい。でも舞台がほとんど農村の古民家とその離れにある蔵が中心でワンシチュエーション。村人がわいわい騒いでるシーンが長回しを多用して延々と続く。

誰が主人公だかハッキリしていないので、とにかく疲れる。
閉鎖された貧しい農村の封建的なコミュニティーで、延々とすったもんだ問題が起こっては、利害関係やら身内縁者びいきで衝突する。
特に感動できるシーンも心をえぐられるようなシーンもなく、主張やテーマがよくわからなかった。

終戦直前の夏設定なのに、だれも汗かいてないし蝉も泣いてない。もっと撮影時期をこだわればよかったのに。
芹沢由紀子

芹沢由紀子