【ポップス業界殴り込み】
制作総指揮・近田春夫、監督・手塚眞で作り上げた和製『ファントム・オブ・パラダイス』と言うべき珍作。超バブリーなテカテカした映像で綴られるファンタジックなロックスターの成功物語。
ヒロインの戸川京子が若くて可愛い。80年代サブカルチャー満載でその時代を生きていないおれでも十分楽しめた。この際、メッセージ性やらテーマなんかどうでもよく悪ノリで突っ走った方がいいんだよ。映像が突出してハイセンス。
サンプラザ中野くん、タモリ、中島らも、モンキー・パンチもこっそり出ている。豪華配役陣。
80年代の邦画ならではのビンボー臭さも捨てがたい魅力で、アニメ的な現実離れしたストーリーが逆に頭カラになって楽しめてしまう。一種のおバカ映画として機能している辺りが肝心。
手塚眞監督だけに遊び心満点な演出で、タランティーノの『キル・ビル』の先駆けみたいなアニメーションになる場面まである。のちの浅野忠信主演『白痴』も風変わりな傑作だったが、意外と日本映画の隠れた逸材なのでは…?と思う。
父、手塚治虫と似たバタ臭い作風で終始ワチャワチャとしたムードが面白かった。夢があってイイね!😄💫