MovingMovies

レネットとミラベル/四つの冒険のMovingMoviesのレビュー・感想・評価

4.0
連作短篇の4編のうちの3編はお金をめぐるコメディと言える。「カフェのボーイ」もそうだし、「物乞い、窃盗常習犯、女詐欺師」「絵の売買」はタイトルにもある通り。払えない、騙される、お金がない、騙す。立場を入れかえながら、行動が意図の通りにはならず、時にはそれに気づきもせず。まるで、ディベートのように立場が入れ替わっている。エリック・ロメールの視線はやさしい。落語のようでもある。正解、教訓、成長などはなく、ただわれわれはこういう生き物なのだと思わせてくれる作品だと感じました。