Xavier

タクシードライバーのXavierのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
4.0
あんな狂気な演技をさせたら、デ・ニーロはやっぱ凄いわ…
ニューヨークの片隅で鬱屈とした日々を送るベトナム帰還兵の青年トラビス。
不眠症の彼は、夜勤のタクシードライバーの仕事に就く。彼は夜の街を流しながら、麻薬や売春が横行する街を眺めながら社会に嫌悪感を募らせていく。
ある日、大統領候補パランタインの選挙事務所で働く美女ベッツィと親しくながら、初デートで彼女を怒らせてしまう。
そんな中、社会に対して不満を募らせたトラビスは、密売人から銃を手に入れ、ある計画を立てるが…
ザックリ言うとストーリーはこんな感じ
この作品、トラビス役は元々ダスティン
・ホフマンだったらしいが、トラビスって役があまりにもぶっ飛んでいたためにデ・ニーロになったらしい。
それを聞くとデ・ニーロの演技は、納得な演技だった。

トラビスって男は、表面上はヘラヘラした感じもあるんだけと、心の中は怒りでぐちゃぐちゃだし、ストーカーだし、女心も解らない男。
だから初デートでポルノ映画に誘ったり
連絡がとれなくなると、仕事場まで来ちゃう。
そんな危ういトラビスもなんとか心の均衡を守っていたんだけど、ある日を境にそれを押さえられなくなっていく。
淋しさや孤独、認められない社会への不満などを募らせた、彼はある計画を立てる…

まぁ、この作品、なんと言ってもデ・ニーロに尽きるし、演技も凄い。
優しさの中にも、時折見せる怖い顔なんかホント怖い。
やっぱ凄い役者だよね。

そして全編、やたらジャージィでメロウな音楽が流れる映像に対しては、重たいテーマもミスマッチでいい感じだったしね。
でも、ラストの展開は個人的にはあんまり好きじゃないかな。
バックミラーに映ったトラビスの目が、
これからの彼の人生がどうなるのか、匂わせてたしなぁ…
Xavier

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