殺人鬼一家が警察に追われ逃避行するお話。
前作からガラッと作風が変わりました。倫理観が終わってるところは相変わらずですが、前作は襲われる側がヒロインだったのに対して、今作は襲う側――ファイアフライ一家――からの視点が主となっています。また、前作ではそれほど出番のなかったジャケットの白塗り髭ピエロも今作ではちゃんと活躍します。
前作に比べて圧倒的に見やすくなってはいますが、とがったところがなく、ゴアも減り、手堅い作りになっています。個人的には前作のあの感じの方が好みですが、こちらもしっかり面白いです。
殺人鬼が主役ならば、やはり敵は保安官です。ファイアフライ一家に身内を殺され、復讐に燃える保安官は少しずつ狂気に侵され、過激になっていきます。そんな保安官との対決はまさにアタオカVSアタオカ。目が離せない展開が続きます。
凶悪な犯罪者たちが主役ではあるのですが、ある種、新選組のような崩壊の美学を撮ったような作品のようでもありました。
