映画大好きザウルスくん

ブルージーン・コップの映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

ブルージーン・コップ(1990年製作の映画)
3.8
優秀な刑事ヴァンダムが謎の殺人事件が多発している監獄への潜入捜査に挑む!タイトルやポスターからはもっと普通のポリス映画だと思ってたけどまさか監獄映画だったとは!しかし明らかに本作を意識して作ったであろう後年の『HELL ヘル』がヴァンダム映画の異色作としての面白さだったのに対して、本作はヴァンダム映画の王道としての面白さが押さえられていたため、同じヴァンダム主演の監獄映画でも全く違った楽しさが味わえて、2作揃ってとても満足度が高かった印象です👏

本作の素晴らしいポイントはとにかくヴァンダムの良さを引き出しまくったところです!監獄に入って最初の揉め事でいきなり高速簡略版の「ヘリコプターキック」が炸裂!あまりに急に必殺技が出てしまったため観てるこちら側も急にテンションMAX !その後もこの作品とにかくヴァンダムのキック技が多い!さらに言えばもちろんヴァンダムの動きは完璧なんですけど、蹴りを受ける側がずっと動きも倒れもせずただ立ってヴァンダムの蹴りを連続で喰らいやすいように待っててくれるんですよ、これって完全にプロレス的アプローチの格闘シーンですよね?香港のカンフー映画とは一味違ったこれぞアメリカ仕込みの格闘シーンという感じがして最高に楽しかったです😆

その後も黒人を仲間にして話を進めていく監獄映画の王道展開でストーリーが進んで行き、時々胸が痛くなる展開も出てくるのですが次の瞬間には急にセックスと爆発が出てきて全ての負の感情をリセットしてくれる親切設計。このセックス(サービスシーンとまではいきませんが)と爆発に関してはかなり早足に急激に過ぎ去っていくので本当にB級アクション映画だなぁ〜というある種の居心地の良さを感じてしまいました笑

終盤になるとヴァンダムと言えばこれ!と言わんばかりのガニ股ダッシュが炸裂!ヴァンダムって顔はシュッとしたイケメンなのに身体はめちゃくちゃムチムチ系マッチョなので頭と身体のバランスがちょっと歪で、さらに下半身は柔らかすぎるからそうなっているのか知りませんが常に腰割りと中腰の間ぐらいのガニ股をキープしている感じなんですよね。もう見た目といい動きといいとにかくクセが強くて、僕のようにこのクセを気に入ってしまった人はとことんハマってしまうんだよな〜と改めて実感しました笑

最後は何発撃っても火に入れても中々死なない人外な凶悪犯とのタイマンバトル!ヴァンダムも「カモーン!!!」と叫びながらマッスルポーズをして観客を盛り上げ始める!敵も敵でプロレス受け身の王道をやってくれて、とにかくヴァンダムのキックが顔面に何発も入る!反撃もせずに何発も受けてくれる!わざわざヴァンダムのタンクトップを破いてヴァンダムの鍛え上げられた肉体を見やすくしてくれる!ヴァンダムも万策尽き果てて最後は得意の「ヘリコプターキック」ではなくチャック・ノリスの必殺技である「ジャンピング・チャック・キック」のような突き刺し型のキックを敢行!結構大事な仲間も死んでた気がするけどそんなのお構いなしにヒロインと抱き合ってハッピーな曲が掛かってエンド!

こんな感じで終始ヴァンダム味の濃い作品なのでヴァンダムが苦手な方はどこが良いのか全く分からないかもしれませんが、逆にヴァンダムファンにとっては脳汁が吹き出すこと間違いなしの傑作です!銃撃戦は少なかったけどヴァンダムの体技で全て補ってたからまあいっか!とりあえずオススメです🙌🔥