アニメ版があまりにも評価が低くて一旦スルー。こちらはアニメ版の元となった岩井俊二監督の実写オリジナル版。
とくに岩井監督のファンではないので「花とアリス」以外未見だが、本作品は小学校高学年という男女の精神的身体的な成長度合いの相違、まだ恋とも呼べない恋の理解さえ出来ていない世代の甘酸っぱさなどが絶妙に描かれ、また作品のコンセプト上みごとにファンタジー要素も盛り込むことに成功している。
この手のドラマに有りがちな子役達の演技の下手さ加減だったり、過剰演出の寒さなども無く監督の上手さがうかがえる。個人的には映画監督/演出家の片岡K氏の作品と同類の匂いや精神を少し感じた。
奥菜恵の起用が作品の質を確固たるものにし、なずな役は彼女以外に考えられないほど素晴らしい。
初めて見たアイコンのポスターもとてもいい。
