映画おじいさん

私と私の映画おじいさんのレビュー・感想・評価

私と私(1962年製作の映画)
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『可愛い花』(1959年)と同じく、歌手デビューを通した生き別れ双子の再会物語。とはいえ違うテイストで、こちらはぼちぼちなミュージカル調青春ドラマ。

有島一郎の戦死した親友の子供、つまり戦争孤児のピーナッツ。淡路恵子の旦那さんはシベリア抑留の末に死亡。フツーの青春ドラマなのに戦争の爪痕たくさん。。

無責任男時代の植木等は苦手だけど、本作での一言多いマネージャー役はでしゃばってなくて良かった。

ゲストでクレージーキャッツのメンバーが出演していたけど、谷啓の存在感のなさにビックリ。バスツアーの一員で台詞がないとはいえ、あれだけ自分を消せるのは凄い。

前年の紅白に出たという井上ひろしという歌手がゾンビみたいな風貌で怖かった。

ピーナッツのステージではバックで指揮者スタイルで踊るスマイリー小原が目立ちまくっていて良いモノを見た感じが。

ピーナッツの二人が大喧嘩してどうなんのかな〜?と思っていたら、めちゃくちゃ強引な結末。有島一郎の最高な作り笑いに免じたいところだけど、お気楽娯楽映画とはいえ、あれはちょっとあんまりだ。