ばーとん

祇園の姉妹のばーとんのレビュー・感想・評価

祇園の姉妹(1936年製作の映画)
1.5
社会の片隅で虐げられ堕ちていく女、というパターンを執拗に映像にし続けた「溝口ポルノ」とでも呼ぶべき倒錯した美学。障害者を「聖なる白痴」として過度に神聖視することで、社会から排除しようとする"美しい"物語は数多くあるが、溝口映画では女性を「聖なる他者」と位置付けて、磔刑のキリストのごとく社会からパージする。悲劇的な綺麗事に逃避して、カタルシスを得ようという欲望らしきモノが透けてみえて、こちらは鼻白んでしまう。
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