仕方がないけど、台詞が聞き取れないところが多い。DVDに字幕ついてなかった...。
京都の'30年代の風景が貴重。
そして今となっては華やかなイメージの芸妓さんの、儲からず苦労している生活がリアルに描かれている。
クローズアップの画は終盤になるまで無く、多用されるフカンのショットが、なんだか現在でいう監視カメラの目線のようで(そんな高くはないが)、ラストのシーンまで人物の誰か一人に感情移入することなく、姉妹と男の状況を第三者として客観的に見ることができる。
「人の気持ちを考えることができる良い人間になれば、良い生活が送れるのだろうか」という疑問はこの時代らしい投げかけだと思った。
本編とは全く関係無いが、映像特典に使われていたピアノ曲「ジムノペディ 第一番」は、エリック・サティが悲しみをもって演奏するようにと楽譜に注意書きするほどその感情を重要視しているのに、速いリズムで明るげにアレンジして起用しているのが安易で下品だった。