ポンデリング山田

デカローグのポンデリング山田のレビュー・感想・評価

デカローグ(1988年製作の映画)
5.0
映画の価値観がひっくり返る大傑作!

10時間にも及ぶ上映時間の中に「ある″運命、選択、クリスマス・イヴ、父と娘、殺人、愛、告白、過去、孤独、希望″に関する物語」の10篇の物語が全くの無駄なく収まっている。

ある巨大団地に住む人々の普遍的で人間味のある物語の数多くに心打たれた。下手すれば誰しもが起こりうるであろう事柄を見事に映像に落とし込んでいた。

個人的には1、3、7、9話が好きでした。クシシュトフ・キエシロフスキの作品は初めて見ましたが、あまりのインパクトに圧倒されるばかりでした。

まるで人の心を覗いているような作品で、どの話も最後は見ている私達に考察させる様な難解な内容になっている。だけど、人間ドラマとしてはこれまで見たどの映画よりも素晴らしかった。

どの話も濃密で、とても1時間に収められないような濃いストーリーを見事に収めていた。この作品を一言で表すとすれば、それは″人生″だ。

とても長い上映時間だったので3日に分けて見たが、見て良かったと思っている。非常に評価の難しい作品でしたが、間違いなく人生で1度は見るべき作品だと断言出来る面白さだった。

また何度も繰り返し見てみたいです(´˘`*)