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大仏さまと子供たちのしをのレビュー・感想・評価

大仏さまと子供たち(1952年製作の映画)
5.0
昨日満員で今日やっと観れた!今日もめちゃ混んでてびっくりした〜
ファーストショットで少し大きくなった豊ちゃんがでてきてこれだけでもう胸が熱くなる。義坊もげんちゃんも大きくなって成長を感じて勝手に親近感がわいてしまう。清水宏の撮り方って子どもがいつも真ん中に映るようになっている気がする。道を走るのも、外庭を歩く子どもを部屋越しにうつす構図も、バスのシーンも相変わらず美しい。子どもたちが純粋に大仏を敬う姿も美しい。
前作のユートピア感はなく今度は大仏案内をして小銭を稼いだり、ひとりはお寺に貰われたり、ひとりはひょんなことから金持ちに貰われたりしていく。げんちゃんが引き取られるときの豊ちゃんのさびしそうな泣き顔(前2作では飄々としていたのに!)、フィクションだと分かっていてもそりゃさびしいよねとどうしても感情移入してしまう。ラストシーンはやっぱりもうこれでもかというほどやさしくて作品が終わってしまうのがさびしくなっちゃう。ほんとうに素晴らしい…(清水作品でこんなにクローズアップするのは初めてみた)
2作で大活躍したおじさんは一瞬しか登場しなくて顔好きだったからプーンって感じだったけど、そんなことはどうでもよく最高だった。そういえば、その6年後には羽仁進『法隆寺』が撮られている。そういう時代?(どういう時代…)
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