ベビーパウダー山崎

スプリット・セカンドのベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

スプリット・セカンド(1992年製作の映画)
3.5
始めから終わりまで、ぎっしり面白いの凄いな。心臓を抜き取る殺人鬼を追いかける刑事の話で、陰惨でグロテスクな映画なのに、ルトガー・ハウアーはめちゃくちゃだし、どこまでがギャグなのか(笑わせようとしているのか)分からない異様さもあって闇鍋みたいな映画でただ楽しい。バディものとしても良作だし、悪魔の儀式からの連続殺人で常に水が滴る世界は『セブン』の亜流かと思ったら、こちらの方が早くて逆に『セブン』が影響を受けていたってのは知らなかった。化け物の造形も『エイリアン』→『スプリット・セカンド』→『ヴェノム』って感じ。完成させられずにイアン・シャープがまとめ上げたみたいだけど、トニー・メイラムはもっと評価されるべき作家。