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πのyのレビュー・感想・評価

π(1997年製作の映画)
4.4
記録
個人的には凄く好きな発想
「数字は万物の言語であり、全ての事象は数字に置き換えられる」と信じて何でも数値化させる事が生き甲斐の主人公。
そんな男がある日、PCで株式相場の値動きを予測するコードを書いて実行したところ、216桁の数字を出してPCがぶっ壊れる。
この216桁の数字の謎を追っかけていくシンプルなストーリー

非凡な才を持つ主人公に対して近寄るマフィアやユダヤ教信者達は、主人公には全く興味がない。
ただ彼の頭の中にある216桁の数字の事さえ分かれば良い、或いは彼は果実を盛る為の単なる器として見做して、甘い蜜を吸おうとする糞の様な連中。
(PCの周りにいる蟻はデータを盗みたい連中として暗に指しているのかと、)

いつの時代にも自分の意図を捨て、目先の欲求を埋める為に、まるで反射で動いているような人間はいるのだと。
そんな常人には理解の出来ない天才である上での苦悩、苦痛をよりリアルに映そうとしたからこそ、この様な「サイケ」「カルト」「フラクタル」の要素が際立つ描写が生まれたのだと思う。

内容はシンプルで見応えのある作品
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