クリストフォルー

戦争と平和のクリストフォルーのレビュー・感想・評価

戦争と平和(1956年製作の映画)
4.1
原作はダイジェスト版(昔はあった)で読んだだけだが、さすがにセルゲイ・ボンダルチュク監督・主演の長大なソビエト映画には及ばなくても、このキング・ヴィダー監督作にも捨てがたい魅力がある。ヘンリー・フォンダのピエール(伯爵)は、イイ男すぎて原作の設定を壊しているし、オードリーのナターシャにメル・ファーラーのアンドレイが絡むと、「風と共に去りぬ」風のメロドラマになってしまうが、それを、一気に戦争映画モードにしてしまうのが、まさにナポレオンにしか見えないハーバート・ロム(あの「ピンクパンサー」の)なのだから、やっぱスゴイ。2時間半も見飽きない力作だ。
戦争の時代にも、愛と神を見出そうとしたトルストイが、己の野心のままにウクライナに侵攻したプーチンを、許さないことだけは間違いない。
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