このレビューはネタバレを含みます
支配者のお戯れハリウッド映画
1956年(昭和31年)のアメリカ・イタリア合作ということですが、
ハリウッドらしい深みの無い映画ですね
主演の3名は、オードリー・ヘップバーンが27歳
劇中では、若い無邪気で天真爛漫な、ある意味、脳天気な人物に見えます
ヘンリー・フォンダが51歳
「戦争」の現実を見ようとする、なかなか渋い役ではあります
メル・ファーラーが39歳
ロシアのプーチンに似てる気がしました
現実を受け入れ、力強く生きようとする、結構いい役です
原作者トルストイ自身が上流階級なので映画に登場する家(=城)、衣装、家具や彫刻・絵画・・・
どの場面も観ているだけで、絵画展を観ている様な贅沢な映画です
戦場や町のシーンも、大スペクタクル映画で全体的に映像としては、素晴らしいです
さて、肝心のストーリーですが
「戦争と平和」という究極の深刻なタイトルなのに
一言で表現すると
「支配者のお戯れ」でした
戦争=殺し合い、という悲惨な現実もあまり描かれず
支配層からの視点で描く
深みの無い話し
それに恋愛話しだけはシリアスで、いつまでも(2時間くらい)くだらない貴族のお戯れが続く
なんじゃこりゃ?
超有名なトルストイの「戦争と平和」が、こんなくだらない内容なのでしょうか???
すみません。原作、読んでいません
一つ小さな事でも納得いかないのは・・・
劇中、男たちがワイングラスで乾杯するシーンが何度か出てくるのですが、なぜか必ず、乾杯して1杯飲むと、グラスを「ポイ」っと放り投げるのです
なんなんでしょうか?これは??
ドリフのお笑いですか?
この描写だけでも不可解です
1956年という米ソの「冷たい戦争」の時代に米国が作った
反共キャンペーン国策映画なのでしょうか?
あまりにも内容的に納得がいかずソ連映画「戦争と平和」(1965~1967年作品)をヤフオフでDVD購入して観ることにしました!!