三四郎

娘・妻・母の三四郎のレビュー・感想・評価

娘・妻・母(1960年製作の映画)
3.9
母親を兄弟姉妹のうち誰が引き取るか…。
長女(原節子)と長男のお嫁さん(高峰秀子)以外は、えらくドライだな…。
しかし、まさかの終幕に驚いた。余韻をもたせてと言うよりは、唐突に感じた。もちろん、映画において問題提起をしているわけだから、結論を出してしまうのは良くないのかもしれないが、ここで終幕とは…。
私が勝手に都合よく結論を出すとすれば、長男夫婦が母親を引き取り、長女の原節子は、京都の素封家か旧華族かわからぬが見合い相手と結婚するのではなく、甲府のワイン醸造技師・仲代達也と一緒になるのが良いだろう。
しかし、長女は京都の中年男上原謙と結婚しても、甲府の青年仲代達也と結婚しても、どちらにせよ嫁いだ先の家で肩身の狭い思いをするのは目に見えている。

小津安二郎の『戸田家の兄妹』『東京物語』のようだ。
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