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二十一歳の父のseapony3000のレビュー・感想・評価

二十一歳の父(1964年製作の映画)
5.0
あの深刻な武満の音楽、冷めた色彩で動く成島カメラにビビる。「結婚式・結婚式」のあとにみただけにギャップがすごい。曽野綾子原作だいたい気に食わないけどこの作品はかなりやられましたノボ脚本。スカートめくって足みせての穂積教授のとんでもない講義はパーキンソン。髪のリボン解いて飲みに行こうってホテル連れてく仲谷昇教授。はじまりから不快指数ビンビン。盲目の倍賞連れて母が亡くなるまでの親孝行。倍賞も山本圭も山形勲も素晴らしい…。亡くなると即日実家を去る若い夫婦に贈る山形民藝・籠の中のオボコ人形。山形勲と小畠絹子のオトナの温泉旅が泣かすと同時に白い杖と足元がよぎる訃報。角張り高橋幸治と加根子の冷血夫婦もブレずに徹底してる。山本圭と反して、絶望ゆえにマッチョに生きていく決心する勝呂さんパートがラストにガツンときて、成績良くたって結婚しようで孫の手スカートに入れられる電話ボックスでの鰐淵の憂鬱に。あまりにも厳しくて残酷。赤ちゃんカゴ入れて面接会場行く山本圭よかったし最後もあの籠抱えてな…
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