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哀しい気分でジョークのTRBのレビュー・感想・評価

哀しい気分でジョーク(1985年製作の映画)
3.5
芸人の不器用な愛

グリーングリーンで泣くと思わなかった


売れっ子芸人の五十嵐は一人息子の健と暮らしていたが、息子はマネージャーに任せ自分は飲み歩き女性宅へ転がり込むような生活を送っていた

ある日、目眩を起こした健

病院で検査を受けると、治療困難な脳腫瘍に侵されていた

余命幾ばくもない息子の為、仕事をセーブし息子との時間を作る傍ら、手術可能な医師を探すが


昭和の空気感がイイ

昭和の芸人としての矜持と、不器用な息子への愛情表現がたけしピッタリハマっている

死が近づくのを気取られないよう明るく振る舞うが、職業は芸人という哀しい現実

今まで親子らしいコトをした事がない父と子が、徐々に心を通わすのは微笑ましいが、その裏で定められたリミットにグッとくる

前半はたけしの奮闘と焦燥だけど、後半のオーストラリアからの飛行機は号泣

芸人とは哀しい生き物なのかも知れない

顔で笑って心で泣いて
ブルースとコメディ、相反する2つを掛け合わせた何とも哀しく微笑ましい作品。

コアラ〜泣

可愛いのに泣かせる〜泣

ビートたけしがぶきっちょに言う

「抱きつけ、頑張れよ」

このセリフやばい
もう目を開けてられない
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