ジャック・ベッケル監督作品…4作品目
第一次世界大戦前のベル・エポックの時代1910年…鮮やかな色彩から華やかだった頃が窺えます
コートと同じヘリムボーンの耳当て付きハンチングを被り、ゴーグルをつけてクラッシックカーを運転するルパン…なんてスタイリッシュ…
辿り着いた先はフランス首相邸の舞踏会…
テラスから覗く全体像は美しく、欄干を難なく飛び越えるルパン…軽やかな身のこなしを印象付けます
アルセーヌ・ルパンは元々モールス・ルブランの小説でフランスではとても有名…モンキー・パンチ氏のルパン3世は孫…ってこと(。◔‸◔。)?
すると突然灯りが消え…邸内のダヴィンチやボッティチェリの名画が忽然と消えてしまいます…唯一残ったミエランジェロの名画…
そこに残されたメッセージは…?
お茶目なところも孫に受け継がれてるみたいっෆ*
また、ホテルでの宝石強盗ではサッシャ・ギトリ監督《とらんぷ譚》と同じ手口…
そしてドイツ皇帝よりプロシア宮殿に招かれたルパン…皇帝から難題が課せられますが、それに対するルパンの返しがとても粋!!
軽妙洒脱で、全くハラハラドキドキしませんが…ルパンの盗みのテクニックを安心して楽しめます
女性陣はルパンのウィンクや投げキッスにハートまで盗まれちゃうかも…( ∩'ω'∩) ンフෆ*
マニキュア師…今で言うところのネイリストによる手の感触で正体がバレそうになったり…香水の香りで秘密の場所がわかったり…演出も楽しい
また、普段のルパンの正体はパリで知らない人はいないと言う大富豪ラロッシュ…彼の私生活も覗き見出来ます
当時のファッションも鮮やか…女性はタイトなシルエットのドレス…乗馬でも横座りが主流のよう…またドイツの宮殿で用意された乗馬のジャケットはサヴィル・ロー…流石のネームヴァリューෆ*
ヒロインのドイツ男爵夫人ミナは敵か味方かはっきりしない危うい存在ですが所謂、不二子ちゃんのような立ち位置かなっ…セクシータイプではありませんがコケティッシュでとても可愛いらしい
ラストも多幸感に包まれた中でのFINの文字…
ベッケル監督の素晴らしい演出が際立つ逸品です