みほみほ

スターマン/愛・宇宙はるかにのみほみほのレビュー・感想・評価

4.0
🛸👽2023年212本目👽🛸(字幕)

雑味がなく綺麗で崇高な作品。
映像がちょっとチープだけど、その無機質さがこの時代にしか醸し出せないロマンを感じさせてくれるし、かえってそのシンプルさが綺麗な世界観を邪魔せず、のんびり浸らせてくれる。

前半はあまり乗り切れなかったけど、後半は没頭。麗しすぎる愛に抵抗すら無くなっていたから驚き。夫を失った妻の元に、夫の姿形をした宇宙人が現れるという……映画と分かっていても題材がたまらない。ラストの崇高さに綺麗な涙流せました。

特に良かった部分が、多くの映画、ドラマの中で幸せの象徴として当たり前に描かれがちなものを本作の女性は道を閉ざされ諦めていたこと。それを宇宙人の彼の力と愛でとてつもない奇跡を起こすのだから、感動の高まり方が他とは違いました。(出来ればそのシーンも少し描いて欲しかった!)

ジェフ・ブリッジスの宇宙人っぷりがヘンテコで、人間に適応しようとしておかしな行動になってしまうシーンも沢山あり面白かった。一番好きなシーンは、葉巻の科学者の彼にキスするところ笑

愛とは「自分より相手の事を思うことよ。それだけでなく相手が自分の一部になるの。」 このセリフの後、何故だかグサッときました。ここまで綺麗なものを見せられると、あくまで映画とはいえ 自分の愛の浅はかさや矛盾を見透かされるような気分になる。

「光の旅人 K-PAX」では、自称宇宙人と向き合う人間の精神科医を演じていたジェフ・ブリッジスが宇宙人側を演じている作品があったとは!!と驚いたけど、実は先に見つけマイリストに入っていたのは本作でした。興味がなかなか高まらずようやく観れたけど、どちらもそれぞれの良さがあり観て良かった。
みほみほ

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