囚人13号

スターマン/愛・宇宙はるかにの囚人13号のレビュー・感想・評価

5.0
漂白を終えたスターチャイルドの如く、外宇宙からやって来た姿の模倣犯によって進行形たる映画は写真/ホームビデオといった過去のみを映す装置群に勝利する。鹿の蘇生とラストの切り返しはSF映画の到達点だし、土地勘はおろか脚本の破綻すら踏み越えたロードムービーの終着点には泣くしかない。
去る者と残される者の乖離していく垂直方向の視線が、最後には開かれた銀河を見上げる一方向の瞳に行き着くという儚さは『未知との遭遇』と微かに呼応している。
囚人13号

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