猫目

ゆれるの猫目のレビュー・感想・評価

ゆれる(2006年製作の映画)
3.5
内容としてはすっきりしない所もありましたが香川照之vsオダギリジョー兄弟の人生対比、奪う者と奪われる者と思って観れば見応えがあるのかと。真相はどうにでも捉えられると思います。
地元で親の稼業を継ぎ純朴すぎるくらい堅実に生きる兄の稔(香川照之)は35歳にして目立つことは全て弟に譲り、穏やかに生きている。
それに対して、人から奪って当たり前、罪悪感なんて微塵も感じず都会で自由に生きる弟の猛。恵まれていることに気付かない。とは言えお互い、各々の人生を受け入れているように見えていたが、ある時、心の拠り所にしていた大切な何かを奪われた(奪った)時に、大きくゆれ始める二人の関係とは?
オダジョーがイメージ通りのサイテーな役(褒めてます)。特に女性に対しては危険な香りしかしない。子供までタラしていましたね。
香川照之は純朴そうでいて、大きな闇を抱えたおっさんを上手く演じてましたね。キレると怖いのに子供のように川ではしゃぐ35歳児。実は一度バランスを崩すと揺れ幅が大きいのは彼みたいなタイプなのでしょうね。
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