カトー

マッチ工場の少女のカトーのレビュー・感想・評価

マッチ工場の少女(1990年製作の映画)
3.5
アキ・カウリスマキ監督の初期の代表作の一本。だんだん成熟していくにつれ、ひねくれたユーモアが噴出してくる最近の作品とは異なり、結構ストイックでした。天安門事件についてのニュースが頻繁に出てきます。あまり世情に関心がなく、映画一筋の人かと思っていましたが、同時期を生きながら伝えることがある表現者としての真っ当さを感じました。まだまだ若い時代の簡潔な表現ですので、これから成熟期に向かっていくにつれ、ふてぶてしさとユーモアが混在するようになる前のピチピチの作品といえるのではないでしょうか。
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