このレビューはネタバレを含みます
フロドとサムの関係は、日本映画にはあまりないもののように思った。
日本なら、君主と侍、師匠と弟子、兄貴分と弟分、というように、ある程度上下がしっかりある中で忠義を尽くす所に美徳があるけど
フロドとサムにおいては、もう少し関係がフランクで、言いたいことは言い合うし、友達に近いような関係の中で、サムのように自分の役割、職務を全うする事でフロドに尽くす。
二人の人間的な関係は近くて、サムからすると、人に尽くしていると言うよりも、役割に尽くすような、そういう微差を感じた。
全体的にテンポが早い、3時間もあるのにまだ足りないボリューム感。実写とCGの織り混ぜ方が上手く、カメラのワークを入れながら、背景の壮大さを損なってない。これもなかなか日本映画で出来ない、土地的な違い。
終始、このホビットとエルフや人のサイズ差のマジックには驚かされる。色々な工夫で乗りきっていると思うが、創作感が強く感じられて見ごたえがあった。