MASH

ソウ ザ・ファイナル 3DのMASHのレビュー・感想・評価

ソウ ザ・ファイナル 3D(2010年製作の映画)
2.0
Rotten Tomatoesで9%というシリーズ最低評価を記録した今作。だろうなと思う反面、意外にも楽しい時間を過ごせた。今までのシリーズのダメだった部分を総括したような作品になっており、オープニングからしてセルフパロディのよう。それが僕の笑いのツボにハマったのだ。

相変わらず筋が多い本編。前作からはジグソウの妻であるジル、彼女に復讐を誓うホフマン。新キャラとして事件を追うマットと今回のゲームの参加者であるボビー。後出しジャンケンはこのシリーズの醍醐味だが、今作ではそれぞれの話の結びつけ方が雑すぎるが余り、後出しにすらなっていない。

今作の中心となるボビーの物語は割と素直に面白いアイデアだと思う。ボビーは一度ジグソウのゲームから生還した者として一躍著名人に。そんな彼の過去が暴かれていくという内容。7作目で流石にネタが尽きたと思いきや、ジグソウが世間で有名になった事を逆手に取ったアイデアは良いと思う。

そしてホフマン刑事のジルへの復讐。これが恐ろしいほどどうでもいい。全くハラハラしない演出、ガバガバな脚本、深掘りされないキャラクターにつまらなそうな演技。シリーズ初期から出ているキャラなのに、その行く末が全く気にならないというのも逆にすごい。事件を追うマットについては過去一特徴がないため言うことがない。

で、シリーズの要である”衝撃のオチ”。今作のオチには爆笑させられた。序盤でなんとなく読めてしまうものの、「いくらなんでもそんな取ってつけたようなオチにはしないだろう」と観てる間は思ってた。が、まさかのその通りに。無理矢理すぎて笑うしかない。

これまでのシリーズではワーストの出来だが、それが逆に面白いという。個人的には前作の『ソウ6』は単純に退屈だったため、このくらいバカげていた方が楽しめた。ただ、7作目まで観た甲斐があったかと聞かれると、正直そうでもないという…
MASH

MASH