はる

肉弾のはるのレビュー・感想・評価

肉弾(1968年製作の映画)
5.0
ずっと気になっていた反戦映画です。WOWOWの「生誕100年岡本喜八監督特集」でやっと字幕付きで見ることが出来ました。

ユーモアを交え、面白おかしく表現していますが、主人公は21歳と6ヶ月の特攻隊員なので笑うに笑えません。
特攻といえば、感情を殺して「お国のため」と敬礼する姿が思い浮かびますが、寺田農演じる「あいつ」は違っていました。
忖度なしに上司に疑問を訴える等身大の青年です。
近所のお兄ちゃん、って感じで親近感が湧いてきて絶妙な立ち位置でした。
たった1日許された外出で出会った古本屋の老夫婦や女郎屋の女学生のために出撃します。

数十年後のマリンスポーツを゙楽しむ若者を映していますが、「今これを見ているあなたのことですよ」と言われているようでした。
後世も長く残る名作だと思います。
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