爆裂BOX

スパイダー パニック!の爆裂BOXのレビュー・感想・評価

スパイダー パニック!(2002年製作の映画)
4.3
トラックから転げ落ちた有毒廃棄物の影響でとある田舎町のクモ飼育農場のクモが巨大化。クモ好きの少年マイクは異常に発達したクモの脚先を発見し、保安官の母サムに危機を知らせるが信じてもらえず…というストーリー。
ゴキブリパニック「ブラッダ」や「バタリアン4&5」のエロリー・エルカィエム監督がローランド・エメリッヒ製作総指揮により手掛けた巨大クモパニックコメディ。久しぶりに再見しましたがやはり面白いですね。
田舎町で有毒廃棄物により巨大化したクモ達に襲われた住民達がパニックになりながら戦うという古き良きB級SFホラー映画やパニック映画を思わせるストーリーが楽しいですね。
ふんだんに予算が使われてるだけあってクモ達のCGのクオリティとビジュアルは申し分なしですね。ピョンピョン跳んで襲ってくるハエトリグモや地面から足を延ばして人間を引きずり込むトタテグモ、コガネグモにデカくてラスボス感強いタランチュラなど種類が豊富なのも楽しいですね。中盤で町中にワラワラ現れたクモ達に住民達が次々襲われてパニックになるシーンも凄く楽しかったですね。巨大化すると恐怖感や気持ち悪さ少なくなったりしますが、ショッピングモールのシャッタータランチュラが破って、そこからワー!っと一斉にあふれ出してくるシーンは鳥肌立つ位気持ち悪かった。
後半がショッピングモールでの戦いというのも、店にあるもので武装する住民達などテンション上がりますね。ホッケーマスクにチェーンソーという間違ったジェイソンの格好してる奴には笑った。アッサリやられたけど。
結構大量に人が死ぬ割にはゴア描写がないのは物足りない所もありますが、全体通してコメディとして作ってあるからしょうがないのかな。壁の裏でクモと猫が戦って、壁にクモや猫の顔の形が浮かび上がるなんてカートゥーンアニメみたいなシーンもあります。クモ達もわきゃわきゃ変な声出してるし。
モトクロスレースの若者達がハエトリグモとチェイスするアクションシーンは見応えありました。空中で飛び掛かってきたクモに蹴りくらわすシーンはカッコよかった。「バタリアン4」でもモトクロスシーンあったし監督好きなのかな?
「アナコンダ」のカリ・ウーラーが保安官のヒロイン演じてますがきれいですね。そして反抗期な娘役でスカーレット・ヨハンソンも!初見時は分かりませんでした。「スクリーム」のデューイ役でお馴染みのデビッド・アークエットが主演ですが、イマイチ決めきれないような主人公がハマってますね。途中でひげそってひげなしになるの初めて見た。エイリアン侵略に陰謀論ラジオで流してる黒人DJやへっぽこな保安官助手など個性的なキャラ多いのもイイですね。町長は終盤結構やらかしただけに死んでほしかったですが、自慢のショッピングモール吹き飛んだからまあ罰は受けたか。
終盤の坑道での戦いで教えてもらったクモの弱点で窮地乗り切る所も良かったし安定の爆破オチも予算が潤沢だけに爆発シーン迫力ありました。最後のホッコリオチも良いですね。
モンスター映画好きなら充分楽しめるB級モンスターパニックコメディではないでしょうか。この監督も今作は良かったんだけどなぁ…