TakayukiMonji

大理石の男のTakayukiMonjiのレビュー・感想・評価

大理石の男(1977年製作の映画)
3.9
アンジェイ・ワイダの77年作。
「コルチャック先生」に次いでワイダ監督は2作目の鑑賞。
映画学校に通う女生徒アグニシェカが卒業制作の題材に、忘れ去られた国の労働英雄を追った、ドキュメンタリー作品を選び、制作に挑むという物語。スターリン時代の共産党のバリバリの社会情勢でヒーローに祭り上げられた男は、次第に社会の矛盾に気がつくが、社会に抹殺されていくのか。そんな”大理石の男”ビルクートの半生を追うプロセスは、全く妥協なく、まさにジャーナリズム。真実と本人に繋がっていく流れが見応えがあった。

ポーランドというお国柄と辿ってきた歴史か、反政府的で荒削りだが野心的な作品が生まれる土壌になっているんだろうな。
160分の骨太。速攻で続編の”鉄の男”もVHSで借りた。
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