荒野の狼

子連れ狼 親の心子の心の荒野の狼のレビュー・感想・評価

子連れ狼 親の心子の心(1972年製作の映画)
4.0
シリーズ第4作。前半は若山扮する拝一刀と一勝一敗の好勝負を見せる林与一との対決が見所。後半は、不幸な境遇から尾張藩から命を狙われる胸と背中に刺青を持つ女、東三千とその父親の山村聰と若山のからみが見所。本作のタイトルの親子とは、大五郎と若山、東三千と山村聰の二組で、心ならずも東三千を倒すことを依頼されながら、不遇な父娘に、同じ子を持つ父親として、同情を寄せる若山の抑えた演技が光ります。
また、炎の出る妖刀を操る岸田森が東三千を辱めようと迫る決闘では、岸田の怪演と東の美しさが交錯した名場面になっています。ただ、シリーズもマンネリ気味で、以上のシーンを除けば、全体の出来は、前の3作に比較すると一枚落ちると言えます。手足の切断シーンや東のヌードが随所にありますので、鑑賞は中学生以上からということになります。
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