いかえもん

ジミー/さよならのキスもしてくれないのいかえもんのレビュー・感想・評価

3.5
「スタンド・バイ・ミー」の次のリヴァーフェニックスの作品がこれで、一躍アイドルスターになったんですが、作品としては、どうかなぁ…。
昔々、中学か高校くらいで見たときは、全く良さがわからなくて、なんでこんな作品に?って思いましたが、今回久しぶりに見て、あの時よりはちょっと内容が分かった気がする。それでも、お勧めするかって言ったら、リヴァーのファンの人は見てもいいと思うーっていうくらいの作品かな。

17歳の高校卒業したての青年の成長物語、と言えば聞こえがいいけど、けっこうむちゃくちゃな青年です。性欲の赴くままに行動して、墓穴を掘り…、っていう話なんですが、ラストでお父さんの秘密を知っちゃうんですよね。それをきっかけに、今まで地味でコツコツ働いているけど、あんまりうだつの上がらない父親にイライラしつつ、俺はああはならない、一山当ててやるぜ!みたいな気持ちで、反抗したり、心の中でけなしていた父親に対して、なんだか、ああこの人もただの人間、ただの男だったんだと気が付いて、自分が今いるところ、やってきたこと、これからのことがちょっとだけわかる、みたいなそういう瞬間がちらっと描かれる、そこだけがこの映画のいいところかなぁ。その親父の秘密っていうのも、まあなんだかなぁ…なんだけどね。

このころのリヴァーは、スタンドバイミーのちょいぽちゃの少年から急にシュッとした青年に成長していて、とってもかっこいい。俳優さんって歳をとっていくから、内容は別にして、その時期その時期の旬を押さえた映像としてはいい作品だと思う。