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『スネーク・アイズ』に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

3.8
 映画監督エディ・イスラエル(ハーヴェイ・カイテル)は、念願の企画だった『鏡のマリア』の製作に取りかかる。崩壊していく夫婦の姿を描くこの映画は、TV界のスターサラ(マドンナ)と、エディの長年の友人であるバーンズ(ジェームズ・ルッソ)が主演を務め、クランク・インする。だがこの映画の撮影はやがてエディの妻マドリンも巻き込んで狂気のドラマへと姿を変えていく。映画界の内幕を、虚構と現実の混濁する様を力強いタッチで描いたNY派アベル・フェラーラの真骨頂たる1本。冒頭のえらく凡庸な家族の食卓の撮り方に嫌な予感がしたが、あのある種の空虚さは、来るべきクライマックスを暗示している。映画の中には、『鏡のマリア』という映画の中のカメラがまず一つあり、フレームの外の彼らの行動を捉える最もオーソドックスなフィルムとしてのカメラがあり、エディが主演の2人に演出の意図を伝えるビデオ・カメラがあり、三種類の質感も機能性もまったく違うカメラがスリリングに行き交う。それはフィクションとノンフィクションという単純な二極構造ではなく、ビデオ・アートの領海に侵犯し、スクリーンとフィルムの混濁した世界と彼らが行動する現実世界との境目の意識を失わせる。

 ここで撮られている映像の強度は、酒場でカイテルがチラ見するボクシング映像や、雪の降る冬のNYに戻る飛行機内でチラ見するオリンピック広報映像との対比で暗喩的に繰り返される。凡庸な映像との対比が、ここまで明確に描かれているフェラーラの作品は稀だろう。これまでのフェラーラ作品の根底にあった犯罪としての暴力はここにはない。『鏡のマリア』という暴力描写ありきのフィクション映画に2人の俳優が取り組み、それを見守る監督の目があり、静かにゆっくりと暴力が3人の内面の中に入り込んでしまう。映画と実生活という切り離すことの出来ない領域に対して、監督と2人の主演俳優の葛藤が、セックス、ドラッグ、宗教と絡み合いながらやがて一つになる映画の素晴らしさは、90年代のフェラーラ屈指のカタルシスだろう。その倒錯した世界は、エディの妻がNYからハリウッドにフライングで現れたところでピークを迎える。エディの妻マドリンを演じるのは、実際のアベル・フェラーラの奥方であるナンシー・フェラーラその人である。フィクションとノンフィクション、映画監督と俳優、夫と妻、ドラッグとキリスト、それぞれの危ういバランスが音を立てて崩れる時に剥き出しになる狂気の瞬間こそ、フェラーラ映画の真骨頂である。

 その象徴として『鏡のマリア』内のシーンの1つ1つをカットを割らずに長回しで撮る。途中エディとバーンズのキャンピング・カー内での口喧嘩も長回しで撮り、人間の生理的な喜怒哀楽を捕まえて離さない演出で、俳優陣を追い込んでいく。
菩薩

菩薩の感想・評価

4.5
なんせあのマッダァンーナ…失礼、ネイティブが出ました、マドンナが映画にレイプされる!とたいそうな触れ込みが付いた作品であり、確かにマドンナは『ラストタンゴ・イン・パリ』よろしく撮影中に寝バックでレイプされてしまう訳だが、確かあのシーンがマジだったと大問題になったのは2013年くらいだったはず…?と、この時点で「フェラーラ、預言者なの…?」と驚嘆せざるを得ないつか、映画関係者の間では公然の事実として流布されていたのではないかなんて気がしてしまう。現実、劇中、劇中劇と3層構造で考えなくてはならず、なおかつ虚構が現実を侵食していくなかなか複雑なタイプの作品、フェラーラ自身が劇中で監督を演じるハーヴェイ・カイテルに投影され、ハーヴェイ・カイテルもまた劇中劇で主演を演じる役者に自らを投影する。リアルを追求するが為に「演技」を超えていく要請してしまう監督、そんな俳優に私生活を侵食されていく監督、確かに酒に酔ったシーンを撮るなら実際泥酔した姿にカメラを向ければこれが撮れる訳だし、ラリっているシーンを撮りたければ実際ラリっているところにカメラを向ければこれが撮れてしまう、それはレイプシーンだって同じ、だがそれは既にフィクションではないしそんな事をするわけにはいかない…が、そもそもドキュメンタリーとフィクションの境目とは?演技ではない真の人間としての姿とは何か…ともう考えるの辞めたくなるでしょ。マドンナはラジー賞常連のイメージしか無いが(全然観たことないけど)、このマドンナはよくこんな役引き受けたなってくらい身体張ってるし、流石におっぱいが超絶綺麗。ちなみに虚構が現実を超越してしまった悪い例(笑)として、『フィッツカラルド』撮影時のヴェルナー・ヘルツォークのインタビューが挿入される。そんなヘルツォークが後年デ・パルマの方の『スネーク・アイズ』で主演を務めたニコラス・ケイジを起用して『バッド・ルーテナント』をリメイクしたのは単なる偶然では無かろう。フェラーラはきっと「映画監督とは何か?」について苦悩していたんだと思う、ってか多分めちゃくちゃ頭良いんだと思う、この作品はちと俺一人の手には負えない…。
監督役のハーヴェイ・カイテルがヘンな髪型。冒頭、意外にも息子に対して優しい父親の姿を見せる。子どもを愛していることはわかる。妻は家の中の人、という貧相な地味さ。

ラリッた演技をするのに本当にドラッグをやるのは演技じゃない、とマドンナが至極当然のことを言う。飲酒のシーンも、セックスシーンもしかり。撮影現場はマドンナは鳴り物入りなのに対し、相手役の俳優が力不足で雰囲気が悪くなっていく。

撮影中の、疑似の感情と肉体表現にどこまで迫れるか、という問題でキリキリしているときに、ホテルに家族が突然訪ねてきて、家庭のぬるい温度に戻れない映画監督。おそらく俳優たちだってそうだろう。面白い映画ではないけれど、緊張感から離れられない人たちの話。

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