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木と市長と文化会館/または七つの偶然のもちのレビュー・感想・評価

2.5
エリック・ロメールの作品を観ようと思ったら、最初にこれを選んではいけない。今作はロメールにしては珍しく「政治」をテーマに取り扱っており、ひたすら政治的思想の会話が続いていくので、退屈に感じる人も少なくないと思うからだ。

およそ30年前の映画だが、劇中で予言される未来は実際に現実となっており、ロメールの時代への感度の高さが窺える。「満月の夜」でも感じたことだがロメールは田舎派と都会派についての持論があるのだろう。今作でも"都会が好きな者の根底には孤独がある"という言葉が出てくるが、これには私も強く同意する。
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