せんにん

どん底のせんにんのレビュー・感想・評価

どん底(1957年製作の映画)
4.0
一度目に観たときには良さがよく分からなかったのだが、黒澤作品を1作目から順に観てきてここにたどり着いてみると、驚くほどの完成度で目を瞠る。
とりわけ役者陣の演技のアンサンブルが見事に調和している点には、鳥肌が立つくらい。

この映画を一言でいえば、「目くそ鼻くそを笑う」ではないだろうか。
彼らのいる境遇はどん底そのものだが、それを観る我らは彼らと何ら違わないのではないか。所詮どん底でいっときトンチキトンチキと踊っているだけなのだ。
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