このレビューはネタバレを含みます
家族になりたかったおじさん。
性犯罪系とかは冷静に観れないんですが、本作はストーカーはストーカーでも家族丸ごと箱推し。
自分が得られなかったもの、諦めたもの、でもどこか諦めきれないもの。空虚な人生から目を背け、お手本のような"幸せな家庭"に、執着ともいえる憧れを抱く主人公。
こう書くと先日観た『キャラクター』の両角と似た部分があります。
観終わったときの感覚は、ただただ切ない。苦い。。
正直そこまで特別な脚本ではなく、どちらかというと地味で淡々と物語が進みますが、なんといっても主人公のロビンウィリアムズの演技…。終始引き付けられます。
チャーミングな笑顔に少しの影や悲哀をしのばせるのが上手すぎる。。
あと、別人かと思うくらい目が怖いことが何回かありました。
このストーリーでハッピーエンドはなかなか難しいと思いますが、ロビンウィリアムズ演じるサイが妄想した"家族に溶け込んでいる自分"の表情が、歪ですがとても幸せそうで、脳裏に焼き付いています。