三四郎

火の鳥の三四郎のレビュー・感想・評価

火の鳥(1956年製作の映画)
2.5
芸術的な雰囲気のある良い映画になりそうなのに、何かが足りない。
映画に出演することに対する舞台演出家である先生の言葉が興味深かった。
「僕は反対だよ。映画というものは娯楽的要素が多分にある。それに大企業の中で一個の商品として製作される関係から、どうしても芸術としての純粋性に乏しくなる。ことに生島君は今が大事な時だし、僕は映画出演に賛成しかねるな」
本当にドイツのことわざなのかは知らないが…、
「君はドイツのことわざを知ってるかね?座長が主演女優を口説いたら、お客は寄り付かないってね」というのが気に入った笑

この映画のタイトルであり主題歌である「火の鳥」の歌がダサすぎる…。
学生運動の話もバカバカしかった。大学の友人に誘われたからちょいと行ってみたら酷い目に合っちゃった…って、学生運動なんてものは、思想どうのではなく所詮その程度のものだったのだろう。中には、正義感と理想に燃えて学生運動に身を投じた者もいただろうが…、学生の本文は学業だ。その学業も疎かにして、青二才で天下国家を語るなと思う。学生運動に参加し映画会社をクビになったニューフェイスの仲代達矢に月丘夢路が「あなたえらいわ」なんて言うのがまた意味不明だった。平成生まれからすると、あの学生運動の熱狂が理解できないね。親の苦労も知らず駄々をこねる子供にしか見えない。
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