このレビューはネタバレを含みます
【 それでも恋は、やめられない 】
儚き切ない、恋物語。
モテモテで難攻不落とも思える美女の心を強引に奪う。多くの美女が彼に惹かれ、彼に泣く。
彼はというと、ことごとく肝心なところで決めきれない。実に憎めない彼こそがチャウである。それでもってちょっとズレていて、不器用なところが、逆に魅力になっていて愛おしいとすら思う。それがまた、多くの人が惹かれる所以なのだろう。
そして悩む。ひたすら悩む。あの時の恋が忘れられない、好きな人が他の人と結婚するわで、打ちひしがれていた。ちなみに終始放たれていた哀愁オーラが美しかった。
チャウに限らず、人に言えないような恋や絶望的な失恋を経てもなお、いつのまにか「恋」してる。
作中、バイ・リンが「いつまでもなくならないものって存在するのかしら」というようなことをチャウに尋ねていた記憶がある。その答えこそが、「人が恋すること」なのではなかろうか。