子持ちのカイロレン

帰らざる日々の子持ちのカイロレンのレビュー・感想・評価

帰らざる日々(1978年製作の映画)
3.5
 江藤潤さんがどう目を擦っても高校生に見えず、自分を重ねるには永島敏行さんはとにかくデカい。歳取ったせいで青春映画への感度が鈍くなり、些細なことがノイズになってしまうのが悲しい。よっぽどミラクルが起こってる青春映画じゃないと胸に響かなくなってしまった。そいえばラストにミラクルな悲劇が起こるが、必然性がわからなかった。浅野真弓さんと中村敦夫さんは色気があってとても印象的。
 今作とか「祭りの準備」「サード」あたりの映画を観ると、田舎から出れない=死、みたいな世界観で、自分も田舎出身なので実感としてよく分かる。でもSNSが発達して世界が狭くなった今、こういう二項対立を古臭く感じてしまう自分もいる。今の若い人たちが観たらどう思うんだろうか。