1960年代、東京。
自動車部品工場で勤める吉岡は専務の姪であるマリ子との結婚を控えていた。
ある日の夜、クラブで出会ったホステスからミツという女が中絶した事を伝えられる。
ミツは学生時代に吉岡が捨てた女だった。
純真な田舎育ちのミツは捨てられても一途に吉岡を思い続ける。
お馬鹿さんに見えるかもだけど、なかなか切ない。
かたや、クズ男の吉岡。
とんでもない奴。
吉岡の友人が言う台詞、妻や恋人とする女性は美しく育ちの良い女が良い。
逆も同じ事。
みたいな事を言いおった。
友人もクズだった。
これって現代も同じかも。
そもそも昔も今もそんな人間はダメダメなんだけど。
吉岡の妻となるマリ子はめちゃくちゃ美人。
ミツは決して綺麗とは言えない正反対のタイプ。
でも、心は美しい。
吉岡を想うあまりとても悲しい結末となるのが悲しすぎる。
ラストはちょっと意味不明だった。
60年代の東京のあちこちが見れて面白かった。
私の住む近くの五反田が出てくる。
基本的な地形は変わっていないので直ぐに分かった。
この時代の文化もたくさん出てきて楽しめた。
マリ子役の浅丘ルリ子さんが美しい。
遠藤周作の「わたしが・棄てた・女」が原作。
でもこれは別物です。
浦山桐郎監督作品